【新唐人日本2012年1月18日付ニュース】最近公表されたデータによると、長江流域の湖沼は生態系の退化など、深刻な危機に直面。経済発展の過程において、河川の生態系が深刻に破壊されたのが主な原因に挙げられています。その主導作用を行ったのは当局であると、専門家は指摘します。
2006年より、2年ごとに発表されている“長江の保護および発展報告”。中国科学院、世界自然基金会および中国開発銀行が6日、北京で最新報告書を発表。
“長江の身体検査報告”とも呼ばれるこの報告書によると、経済活動の中、計画の不備、産業構造などの原因で、長江流域では災害が頻発し、環境の悪化が深刻。三峡ダムおよび上流流域の大規模発電所建設が長江の生態系および環境悪化にもたらした影響が、表面化しつつあります。
地質水利専門家 范晓教授
「自然の河流を完全に人工的な台形ダムに変えています。河川の水の自然な流れ 流量、流速 水の温度、河川の沈泥の堆積状況なども含めて大きく変化しています。これで経済利益の最大化を実現しています。もし(発電のため)水を満杯にするとおのずと河流の生態用水、または他の用水を犠牲にするのです」
また、工業化や都市化などの影響で洪水や干ばつが頻発し、水汚染の深刻化や生態系の退化などを招いています。
地質水利専門家 范晓教授
「多くの大型プロジェクトが開発中で政府が主導しています。しかも 主な受益者も政府です。体制 制度 管理において改革が必要ですが、大きな難度があります」
報告書によると、長江流域の湖に生息する多くの生物が絶滅の危機に瀕し、湖は生態系の退化、水域の富栄養化、水不足などの問題に直面しています。データによると、中国ではここ50年、1平方キロ以上の湖、243個が消えています。
新唐人テレビがお伝えしました。